こんにちは!普段、証券会社で株式投資のコンサルティングをしています、onekoです!
突然ですが、日ごろ株式投資をしている皆さんはこのような悩みをお持ちではないでしょうか?
上がると思って買ったら株価下がるし、下がると思って売ったら上がるから相場なんて分からないよ!!!
ご存知の通り、株価は企業の業績だけでなく経済や国の影響、マネーゲームとしての需給など数多くの要因が混ざり合って変動しています。株式投資に勤しんできた人々は株価の予測のつかなさに何度も涙を飲み、枕を濡らしたことでしょう。
その先人達が過去の経験を元に残した格言の中から、今回は「心構え」「全体感」「タイミングの計り方」と3つのテーマ毎に厳選してご紹介させていただきます!
この記事では
・株式投資の先人達が築き上げてきた英智を学ぶことができる。
・株式投資にかかわる技術向上の糧になる。
これだけは抑えておきたい!投資の心構え5選!
・備えあれば迷いなし
株式投資では慌ててはいけません。
大切なのは、その後の投資に向けた準備できているかです。
売買に関して、確固たる自信を持ちそれに基づいた決断をする必要があります。
自信を持てるほどの準備ができていなかったり、そこに迷いがあった場合は些細な情報に踊らされたり、マネーゲームの餌にされてしまうことも少なくありません。
また、同時に資金的な備えも行いましょう。
資金的な余力があれば、その後予想が外れた際も修正することができますし、心の余裕にもつながります。
逆に資金的な備えがない場合は、常に”損が許されない”状況になるため、軌道修正することもできなければ、心の余裕もないためわずかな情報に惑わされてしまいます。
・人の行く裏に道あり花の山
類語として「人が売るときに買い、人が買うときに売れ」「相場師は孤独を愛す」などがあります。
要するに「群集心理の逆の行動を取りなさい」ということです。
「長い物に巻かれろ」ということわざがあるように、周りと同じ動き方をすれば心理的な安寧は保たれます。
確かに危険は少ないし、世渡りとしては大事な教訓になると思いますが、こと株式投資に関してはそれが足枷になってしまいます。
大きな成功を得るためには他人と反対のことをやった方がうまくいく場合が多いということから、この格言が生まれました。
・”買いたい弱気” ”売りたい強気”
株価は常に未来の予測で動いているという見方があります。
そのため、個人が売り買いをするのであれば、そこにそれぞれの心理的な要因も絡んできます。
”買いたい弱気”とは、上昇相場において内心「買いたい」と思っているにも関わらず、それなら「もう少し安いところで買いたい」と待ってみたり、さらにはその考えが加速して「いや、むしろ下がるのではないか?」と考えてしまうことです。
”売りたい強気”とは上記の逆で、下落相場などで「売りたい」と思っているにも関わらず、「少しでも高いところで売りたい」「むしろ、裏をかいて上がるのでは?」と考えてしまうことです。
これらは、自己都合による希望的観測であって、明確な根拠を元に導かれたものではないため、失敗が起こりやすく気をつけなければいけません。
・当たり屋につけ
SNSなどを見ると、毎回のように売買を成功させている人がおり、そのような人々は”当たり屋”と呼ばれます。。
そこで、右も左も分からない人が下手に迷うよりも、いっそ”当たり屋”と同じ売買をした方が良いと考え便乗すれば同じ利益が取れるのではないかというのがこの格言の意味です。
この方法は脳死で利益を取ることができるので、コスパの良さはピカイチです。しかしその人がいつまで”当たり屋”でいられるかは分からないのが難点です。
下手をすれば”曲がり屋”と呼ばれる、何をしても外れる人になるかもしれないし、当たり屋の人からこの心理を利用されて損することもあるかもしれません。
一方、この”曲がり屋”を利用して、「曲がり屋に向かえ」という格言もあります。
”当たり屋”とは反対に何をやっても損をしてしまうのが”曲がり屋”です。そのため、曲がり屋が買えば売り、曲がり屋が売れば買うという具合に反対売買をすれば利益を出すことができるというのがこの方法です。
これらは先述した「人の行く裏に道あり花の山」とは相反する考えにはなるかもしれませんね。
個人的には”当たり屋”と”曲がり屋”が何を考えてその投資に至ったのかを知ることが大事だと思っています!
それを、その後の自分の判断に落とし込めれば、成功の再現性を高められるのではないでしょうか!!
・目先観で相場を語るな
結論、「大局観を磨け」ということです。
資産運用会社のプロでも百発百中とは言えない世界で、目先の利益を求めた小手先の売り買いをしていては、いつか必ず裏目が出てしまい、それまでに利益を失うことになります。
株式相場というものはそう簡単に分かるものではありません。分かったような気になって相場の器用貧乏になるのではなく、どっしりと構えるのも時には重要です。
・遠くのものは避けよ
日本だけでも4000社近い上場会社があり、世界に目を向ければ数万社も上場企業があります。
その中からわざわざ馴染みのないものを選ぶのはリスクだという格言です。
日常生活で愛用している商品を通じて、少しでも知識のある株式を選んだ方が間違いが少なくなります。投資のヒントは身の回りに転がっているので、ぜひ皆さんも探してみてください!
これを逆に考えれば、知識をつければ投資先の選択肢を増やすことに繋がるので、より幅広い業界への投資を考えているのであれば、勉強すればそれだけリスクを減らせることになると思います。
全体感を掴もう!相場の格言5選!
・相場は相場にきけ
「相場はいきもの」と呼ばれるように、時として予測できない動きをするのも株式投資の一興ではないでしょうか。
自分の下した判断にこだわりすぎては、大きな痛手を受けることになりかねません。相場の行方は相場だけが知っているので、そこに素直に従うことも時には大切です。
これもまた、「人の行く裏に道あり花の山」と矛盾しているように思えますが、明らかな下落(上昇)相場にあるにも関わらず意地をはって動かないことに関しては一度落ち着いて考えるべきです。
自分の判断が誤りであることを素直に認めることも時として大事になります。
・山高ければ谷深し
株式相場では時として人気が過熱気味になることがあります。高騰した株はその後の下げもキツくなるなど、相場にも”勢い”が存在します。
類語に「行き過ぎもまた相場」という格言もあるように、行き過ぎがあればその分の反動を覚悟しなければならないことの教えです。
・閑散に売りなし
相場には時としてほとんど値動きが起こらない”無風状態”になることがあります。
株価が動かなければ、売ろうにも買おうにも手の出しようがないため、大抵の人は嫌気がさして投げ出したくなります。そこに漬け込んでわざと売ってくる人もいるため、相場は再び下げ歩調となるでしょう。
しかし、この売りは相場の需給による人為的なものなので、売りが一巡した後は急激に反騰することが多いです。そこで長く待っていた投資家が一斉に買いに出てきたり、売り込んだ人が買い戻すということで上昇相場になることがあります。
この格言はこのような状況で売りこんでしまう愚かな行為を避けるための教えとなっています。
・天井三日、底百日
これは短期売買をする人に向けた格言になります。
相場の推移の典型として、なだらかな山を描くようにじわじわと上昇していき、突如下げたかと思うと再び上昇するまでに長い期間がかかってしまうことがあります。
その中で売買の期間を決めた時に、もし見込みが違うことがあれば早めに処置することを考えなければいけないことを説いています。
短期とはここでは3ヶ月、長期では3年を周期として考えるべきだとされていますが、これは景気の循環と株価の波動がそのサイクルを描くことを根拠に話されています。
・買いにくい相場は高い
日本人に馴染みのある言葉に「安物買いの銭失い」があります。これはつまり「お金の価値を見極めた上でものを買いましょう」という教えです。
具体的には、「株が安いから」という理由のみで株を買うのは危険です。
価値ある企業なのにもかかわらず、世間にまだ見つかっていない企業の株を買えればそれが評価される段階で株価が上昇するでしょう。
しかし、株価が安いところに置かれているのはそれなりの理由がある場合があります。業績が悪かったり、事業の見通しが立たない、人気がない企業などがその理由にあたります。
こういった企業の株を持ってしまうと長期間上がらなかったり、決算次第では下がってしまうこともあるので要注意です。
逆に、株価が高い銘柄に手を出そうとしない心理もこれに当たります。安い時と同じように、株価が高いことにもそればりの理由があり、好業績や増資増配、人気のある企業などがその理由になっています。
高い銘柄もその期待に応えてさらに株価が上昇することは往々にあるので、値ごろ感やイメージだけで銘柄を選ぶのはやめましょう。
タイミングはこう掴む!売買の格言5選!
・休むも相場
株式投資の世界には「売り」と「買い」のどちらかしかないと考えるのは間違いで、時には休むことも大切だと説くのがこの格言です。
「勝ったからもっと上を目指そう」「損をしたから次こそ取り返そう」と考えてしまうのは株式投資に限らず、投資全体で見ても危険な考え方です。
損得を切り離して市場や経済の動向、企業について客観的に眺める心の余裕を持ちましょう。そして、次に来る投資タイミングに向けて資金を整える期間も大切にしてください!
・株を買うより時を買え
これは投資する時期を選ぶことが、投資する銘柄を選ぶことよりも重要であることを説いている格言です。
どんなに優良株を買ったとしても、その買い時を間違えるとあまりいい結果が得られないことは株式の世界ではよくあります。
これに似た格言で、「天災は買い向かえ」や「突発事件は売るな」というものがあります。これは何か事件があった際はその株価は一時的に売り込まれますが、その後企業基盤がしっかりしていれば短期間で戻ってくることを示した教えです。
・アタマとシッポはくれてやれ
この格言は、「欲に溺れて最高値で売ろうとか、最安値で買おうと思うな」という戒めとして語られています。
類語として「売り買いは腹八分」という教えにもあるように、実際の天井や底の値段などは分かるはずもありません。
そろそろ「高値付近だろう」「安値付近だろう」という水準で行動しなければ、いつまで経っても動けないか、むしろタイミングを逃してしまうことすらあります。
欲張らずに水準観を意識して注文を出しましょう。
・見切り千両
格言の中でも最も実践するのが難しいと言われているのがこの「見切り千両」です。
買った株が値下がりするのはとても辛く、そわそわとしてしまうものです。
多くの人は自分が下した判断に未練を残して、株価が戻るまで持ち続けようとします。その結果、その後も株価は下がり続け、「あの時売っておけばよかった。」と後悔することがよくあります。
そこでこの格言です。
損には違いありませんが、その後の大損が避けられるのであれば、それには千両の価値があるのではないでしょうか。
「見切った途端に、株価が戻ることもあるじゃないか!」との意見も出てくるでしょうが、これに関しては見切りのタイミングが重要になります。
早すぎても遅すぎてもいけないので、相場の現状をしっかりと把握した上で、過去の自分の判断に誤りを見出せたら思い切って売ってみましょう。
・まだはもうなり、もうはまだなり
格言の中でも、よく言われるものがこの「まだはもうなり、もうはまだなり」です。
言葉の意味としては
「もう底だ。」と思えるような時はまだ下がるのではないか一応考えておきなさい。
逆に、「まだ下がるのではないか。」と思う時んはもうその辺りがそこかもしれないと反省しなさい。
というものになります。
つまり、相場が微妙な変化をする中で、自己都合な値踏みは危険であることを説いています。
最後に
今回の記事では株式投資の世界で語られてきた格言を15個に絞ってご紹介しました。
もちろんここで語ったことが全てではありませんし、それぞれの株価で特殊な動き方をするものもあります。
しかし、長い歴史の中で多くの失敗から学んできたことが格言として残っているので、全てに身を任せるのではなく、「現状はこの格言に当てはまるかもしれないな。」と振り返る意味で知っておくと、皆さまが投資をする上で助けになるかもしれません。
これからも良き株式投資ライフをお送りください!
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